短歌人3月号 会員2
2011年 02月 28日
醤油さしを隣に回さぬ人らとの酒席にをりぬ雪つよくなる
松岡圭子
イブの夜きっちり車を誘導する老人にも待つ人はいるだろう
戸川純子
その指を折られしことも昔にて弥勒菩薩はただ笑みたまふ
海野 雪
とむらいに並ぶが如く沿道に山茶花の赤く降りおり
見送りて寂しき夜も腹出して笑う布袋をぴしゃぴしゃ叩く
川前 明
歌祭文(うたざいもん)お七いかに哀れなる母のかたりの夜々を思へる
奪衣婆(だつえば)であつたとしても母は母ぼろぼろであつても私は私
鼓をぽん、ぽんぽんぽんうち笑ひ砂川捨丸涙ぐましき
何かあつたら電話下さい何かあつたら歌つて下さい何かあつたら
田宮ちづ子
by kanitachibana | 2011-02-28 22:07 | 短歌 | Trackback | Comments(0)

