短歌人6月号 会員2
2012年 06月 16日
こみ上げる思ひはすべて糧になる妻の一首は春のおにぎり
薄葉 茂
日の暮れをしまひ忘れの布団よりただよひ出づる淡き悲しみ
岩崎堯子
眺めゐる鏡の中に娘きてわれの体を通りぬけたり
田端洋子
夕さればオホイヌノフグリ花をとぢ地表の星は空にかへりぬ
伊東一如
下町の辻に迷ひて香ばしきせびれの焦ぐるたい焼きに遭ふ
松岡圭子
by kanitachibana | 2012-06-16 14:48 | 短歌 | Trackback(4) | Comments(0)