短歌人9月号 会員2
2012年 09月 22日
川前 明
山ひだに暮らす小人が飯を炊くけむりと祖母の言いし朝もや
藤間明世
うちの祖母もそういうことを言った。ような気がして
きました。今はもういませんが、、、
世に生(あ)れてたちまち消えて紫陽花に眠るおまへを揺らして見たり
田宮ちづ子
一叢(ひとむら)のどくだみひかずのこすのは背すじのあかきつゆむしのため
田平子
ぢいぢいに言つてあげてよ「だいすき」とそしたらきつと百までいきる
中田公子
愛情が伝わってきます。みんなで仲良くいつまでも元気に暮らし
てほしいものです。
電柱がまっすぐ立っていないこと口に出さずに二年、三年
鈴木杏龍
その人には「そう」見えるんです。ですから言っても
わかってもらえない。このままずっと黙っていましょう。
嫁も子もおいて息子よあなただけ手術前には来てくれまいか
会川 和
親と子の関係は、親と子だけのもの。
息子さん。行ってあげてくださいませ。
五月雨に元気もらいてカタツムリ足を伸ばして岩を登れり
竹原千代
雨が降るとカタツムリは嬉々として動きだしますよね。
そういえばいつも頭を上にして登っています。下って
いる姿は見たことがありません。
水盤に放ちしオシロイバナ三つ金魚の如く紅くはねたり
鳥山かずみ
by kanitachibana | 2012-09-22 20:18 | 短歌 | Trackback(8) | Comments(0)