第58回全国俳句山寺大会事前投句集(その2)
2015年 08月 29日
秀句揃いの大変読みごたえのあるものである。
冊子の大きさも手頃だし、表紙の「奥の細道屏風」(蕪村)も趣がある。
ただ、その画の上の、蟻の行列のような文字群が、全体の雰囲気を損ねているのが残念である。関係団体の多さゆえ、やむをえないところもあるんだろうが、もう一工夫欲しいところである。
選者の方々の紹介や近詠もあり、一般の投句集とはまた異なった楽しみ方ができるのも嬉しい。
以下、選者近詠より
麦秋の野の浮雲は船となれ
大石悦子
水に影正すとうすみ蜻蛉かな
村上喜代子
灯して暗き湯殿や竹落葉
松浦俊介
暮れてなほ湖のひかりや五月富士
木洩れ日に透く青梅の太りけり
鈴木正子
by kanitachibana | 2015-08-29 14:24 | 俳句 | Trackback(1753) | Comments(0)