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俳句界8月号より   


この船で来ねばもう来ず雁渡し
焼き鮎の気骨といふを一気抜き
魚を焼く箸に火のつく野分きあと
歩まねば枯るる思ひの八十路かな
           木村公子

祇園会の帯にはさみし乗車券
野のものを卓に置きある雁のころ
           小林成子

うれしさは直ぐ声に出てさくら草
エプロンに摘みし絹莢すぐ使ふ
一房の葡萄聖書の重さあり
       志賀佳世子




by kanitachibana | 2019-07-28 16:46 | 俳句 | Trackback(49) | Comments(0)

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