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7月6日 讀賣新聞   

<読売俳壇>
どの山も抱へ切れないほど青葉
     福山市 広本 貢一

祖父祖母の大きな声や胡瓜畑
    神戸市 吉野 勝子
 自然の中で営む仕事では、誰はばかることなく大きな声で会話をする。幼い時はそんな祖父母を恥ずかしいと思った時もあったが、今ではなんとも懐かしいことである。

鉄骨を組む足場より黒揚羽
   仙台市 松岡 三男

蒼朮(そうじゅつ)を焼きて始めし解き物
          蓮田市 千葉 玄能
 朮とはオケラのことらしい。そもそも山野に自生するキク科の多年草で、食用としてはもちろん、薬草や蚊遣りとしても用いられたとのこと。こういった言葉に巡り合えるのも、俳句の楽しみの一つである。

すれちがふとき耳打ちす蟻と蟻
      松山市 久保 栞
 蟻というと、そのくの字に曲がった触覚でピピッと交信するイメージである。だがよほど聞かれたくない(傍受されたくない)話だったんだろう。何やら不穏な動きが、、、。


<読売歌壇>
父の日に介護病棟訪ねれば私のはがきふところにあり
               吹田市 三原 照代
 淡々とした歌ゆえに、胸に深くしみてくる。いつの時代も繰り返されている、親と子の言葉にならない思いである。

今週も我が名はあらず朝五時の歌壇俳壇小手毬白し
              滝沢市 小田佐枝子
 おめでとうございます。その他多数の一括りではなく、自分の作品と名前が活字にされるのは大きな励みとなります。小手毬が作者の立ち位置をはっきりとさせ効果的と思います。、

蟻の巣に内線電話がもしあれば卵の部屋は002番
             東京都 武藤 義哉

下の子が寝た頃そっと甘えだす長女は我に顔をうずめて
                横浜市 友常 甘酢






by kanitachibana | 2020-07-11 16:25 | 俳句 | Trackback(19) | Comments(0)

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