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<   2014年 05月 ( 8 )   > この月の画像一覧   

讀賣新聞 5月31日 よみうり文芸   

 <短歌>
信金に弔旗の出でて裾野まで真白き富士の三月十一日
                     横須賀市 布施喜代子

<俳句>
仲見世の昼酒の酔ひ荷風の忌
      伊勢原市 山田蛍草

沈丁花開け放たれし寺の門
相模原市中央区 阿久津シメノ

山桜巡らす窪やわが住まゐ
      鎌倉市 中江優子


<川柳>
香水を変えて別れを匂わせる
      戸塚区 久保田徳子

咲く準備枯れゆく準備帯の色
   海老名市 やまぐち珠美

菜の花を食べて一日蝶になり
     横須賀市 青木恭子

ご機嫌が斜めなポチと妻の留守
          旭区 二宮茂男

by kanitachibana | 2014-05-31 19:50 | 俳句 | Trackback | Comments(0)

神奈川新聞 5月25日   


<神奈川歌壇>

寡黙なる人らが山のさみどりを写して筆に水ふくませる
                      戸塚区 田中廣義

ホームにて面会の都度ヘルパーに弟が来たと母は告げおり
                         戸塚区 玉井路男

満員の電車を降りて暫くを身になき香のまとひ付きたり
                          前川佐重郎


<神奈川俳壇>

葉桜の谷戸に朽ちゆく一宇かな
          三浦 秦 孝浩


<神奈川柳壇>

孫が来て丸々太る鯉のぼり
       藤沢 井上 朗

by kanitachibana | 2014-05-31 09:47 | 俳句 | Trackback | Comments(0)

神奈川新聞 5月18日   

 <神奈川歌壇>

  ふたたびはもう帰れないふるさとの春の祭りの草餅届く
                         二宮町 宮地英子


  それぞれに事情はあるであろうが、自分を忘れないでいてくれる人がふるさとにはいるのである。
     ありがたいことだ。


  さくら散り薄茶のゴミとなりにける春のひとひに繊き雨ふる
                          金沢区 後藤恵一


  あれほど我々を楽しませてくれた花も、やがては無機質なゴミとなり掃除の人の手を煩わす。
  無常と無情を人は生きているのだろう。

  
  城跡は今満開と故郷はテレビ画面を零れ落ちたり
                    横須賀 加藤ゆみ子


  南北に長い日本では、花の時期も時の流れもこことは違う。
  それでもテレビの映像は一瞬にして我々をそこに運んでいってしまう。
  映像でみる故郷の桜はあまりに綺麗すぎてせつない。


  裏山のあんずの花を拾ひたる三才の児のすでに母亡く
                          旭区 林 喜恵子

     ご自身の思い出であろうか。。。
     それでも季節が来れば、あんずの花はまたきれいに咲くのである。



<神奈川俳壇>

  山宿の夕餉は早し岩魚酒
       横須賀 木村珠江

  葉桜となり源氏山ふくらみぬ
         大和 伊藤宗雄

  校舎より野面を渡り卒業歌
       小田原 渡辺一弘


<歌誌・句誌>

  母の手紙捨てれば母を捨てるようで特大おかきの缶に収める
                                 松村由利子




  

by kanitachibana | 2014-05-25 17:06 | 俳句 | Trackback | Comments(0)

神奈川新聞 5月4日   



<神奈川歌壇>

黒板の文字いつせいに写す子ら鉛筆持つ手のぎこちなかりし
                           瀬谷区 古山智子


卒寿なる恩師は庭に花そだて教え子の名をあげ涙する
                       戸塚区 田中廣義


盛岡の施設に居ても「仙台のおばちゃん」と呼び子らは親しむ
                           港南区 佐藤洋子



<神奈川俳壇>

軒先に鉢を積むなり菊根分け
       金沢区 作山大祐


永き日や鎌の光りを確かむる
         三浦 秦 孝浩



<歌誌・句誌>

父を呼ぶ真っ直ぐな声冬銀河
             林 芳子


ぬけぬけと傘寿恋の句返り花
            斉藤篁彦

by kanitachibana | 2014-05-07 18:58 | Trackback | Comments(0)

5月5日 朝刊 讀賣新聞   

 早朝の地震に起こされる。
 連休も後半。特に外出の予定もなくゆっくりと休もうと思っていたが、突然の揺れに目を覚まさせられた。
 幸い短い時間で揺れは収まったが、近所の犬どもがおびえてきゃんきゃん鳴いているため、寝ていられずに起きてしまった。
 新聞を取りにドアを開けると、外はしとしとと青い楓を濡らす雨。これまた外出しない良い口実となる。

 平日であれば、ゆっくり読みようのない月曜の「歌壇・俳壇」も、じっくり読むと良い作品がたくさんある。
 もちろん休日の月曜だからといって良い作が集中したわけではないだろう。ふだんの月曜となんら密度に差はないだろう。多分にこれは読む側の心の問題に違いない。いつもなら5分くらいの流し読みで3つ4つに丸印を付けるくらいであったのだが、今日はどの作品も読み飛ばすことができない。

 考えてみれば一首一句を作るには数時間は要するだろう。いや何日もかかる場合もあるだろうし、なかにはそれよりもずっと前から温めていたものもあるだろう。それを 朝ばたばたと食パンかじりながら読み飛ばされていたのではかなわない。   なんとも失礼なことをしてきたものだ。。。

 さりとて新聞の宿命。「新しい聞」なのである。お互いに時間の制約の中に生きている。捨てなければ生きていけない。取っておいても溜まる一方。その時の感動は明日には感動でなくなっているかもしれない。
  とかなんとか言いながら、来週からまたばたばたの月曜が始まるに相違ない。

by kanitachibana | 2014-05-05 10:00 | 俳句 | Trackback | Comments(0)

神奈川新聞 4月27日   


<神奈川の歌壇時評>

相模なる荒き水にもやや慣れて我のかなしききさらぎに入る
ふるさとをのがれ来りて相模べに幾年か過ぎし大和はなつかし
この松は老木にしてこのわれをもたれしむるにほどよきひね木
                               前川佐美雄

煽てにも乗らず諫めも聞くでなしとうとうたらりたらちねの母
                               長崎厚子

冷え切った目を銀色に光らせて烏賊は一夜を干されてゆけり
                               大西久美子


<歌誌・句誌>

細部まで読み尽したる新聞を畳みてもまだ独りのま昼
                            山本知子

マスク取り途切れし言葉つなぎたり
                大木光子

朝市や売手買手の冬帽子
          堀江吉人

by kanitachibana | 2014-05-03 21:21 | 短歌 | Trackback | Comments(0)

神奈川新聞 4月27日   

 

 <神奈川歌壇>

街川の木橋にまさかの富士を見て北斎にふと告げたき心地
                          二宮町 桑山俊昭


 <神奈川俳壇>

下萌えや旅に出たしと癒えし夫
       瀬谷区 佐藤あや子

山独活を手みやげにして将棋指す
          小田原 渡辺一弘

はくれんの花の高さに二階窓
       横須賀 半田訓正

故郷に残る木の橋猫柳
    瀬谷区 伊藤 浩

花筏六つの橋を繋ぎおり
     磯子区 安藤ケイ

大空に辛夷ひらきし一夜城
      箱根町 桐谷綾子

奥谷戸の一本桜登り窯
   戸塚区 福壽誉子

ゆく春の野点の袱紗さばきかな
         鎌倉 伊藤是孝

満開の花にもありし蕾かな
    神奈川区 鈴木伸男

まなかひに白やはらかき春の富士
          港南区 下田奉枝

木の芽雨小町通りの傘買わな
        港南区 依田良子

跳橋の戻るを待つや春の風
      横須賀 丹羽利一

by kanitachibana | 2014-05-03 20:09 | 俳句 | Trackback(27) | Comments(0)

神奈川新聞 4月20日   



<神奈川俳壇>

車窓より桜の母校教へけり
       平塚 升水昭夫

江ノ島は鳶の輪のなか木の芽風
      横浜南区 中村重次郎

里は花遠山いまだ雪の景
      鎌倉 藤田晏司

by kanitachibana | 2014-05-03 20:01 | 俳句 | Trackback | Comments(0)