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5月8日 讀賣新聞    

<読売俳壇>
はこべらや鶏飼ひたしと思ふほど
      香芝市 中村 翠孝
 暮らしが当時とは変わっているが、はこべらをただ雑草として処理してしまうのはあまりに忍びない。鶏の大好物なのである。連れてきて食べさせてあげたい。こここことついばむ姿が見えてくるようだ。

廃校の校歌を青き踏みながら
   佐倉市 広康よしあき

ポストまで出会う人なし春の風
       呉市 藤岡 賢

水平に燕雲雀は垂直に
  津市 中山 道春

牛鳴けば山羊も鳴きだす厩出
   木津川市 田中 茂治

燕来よ障子一ますくり抜いて
    海南市 前田 汐音

邸宅を取り巻く桜これはこれは
    神奈川県 中島やさか

公園の桜の見ゆる喫茶店
   松山市 久保 栞


<読売歌壇>
わさびの花峡(かい)にしろじろと咲きいでて天城古道の春ひそかなり
                      足利市 熊田 敏夫

中空の茎が支えるタンポポの花の重さか母と暮らせば
              東大和市 月舘桜夜子
 時折に体の中を風が吹き抜けるような気持ち。現実を支えている者にしかわからな感覚かもしれない。

東京の恵比寿東の路地裏のあの下宿屋に夢ばかりの私
               広島市 稲垣 珠恵
 「の」を重ね、どんどん照準を絞って行く。そしてその行きつく先には、時間と未来は無限であると信じていた自分がいた。「夢を見ていた自分があった。」という思い出があるだけで、これがまた生きていく力になるから不思議である。








by kanitachibana | 2018-05-08 20:13 | 俳句 | Trackback(27) | Comments(0)